2009年10月21日水曜日

Six Thinking Hatsのセミナーを受講してきた

Six Thinking Hats(STH)ってのはEdward de Bonoが開発した思考方法。名前の通り6の帽子(脳内の思考モードのメタファ)を用いて思考する。

  • 白い帽子はノートの象徴:客観的な情報についての思考
  • 赤い帽子は炎の象徴:直感・感情
  • 黄色い帽子は太陽の象徴:利点・ポジティブな面を思考し
  • 黒い帽子は裁判官のローブの象徴:課題・リスクを思考する
  • 緑色の帽子は木の芽の象徴:アイディアを生み出し
  • 青い帽子は空の象徴:全ての帽子をコントロールする。

思考する者は、これらの帽子をかぶった気になって思考モードを切り替える。そしてこの切り替えて思考するというところにSTHの極意がある。

通常の思考では、これらの思考モードが渾然一体となっている。だから考えがまとまらなかったり、対立が起こったりする。せっかくのアイディアを自 分自身で、いやいや駄目だと否定してしまったり、どんなに良いモノでも感情的に嫌いなモノは避けてしまう。脳もあまりうまく働かない。

STHは、モードを切り替えて、そのモードのときには、その思考しか行わないようにする。よって対立や混乱が生じにくい。また一つのことを考えているときには、脳はリラックスするするため、より能力(脳力?)を発揮しやすいらしい。

これは会議にも使える。(というか、こちらがメインの用途か)

例えばよくある光景。会議をしているときにアイディアを出しているのにリスクを語る人が出てくる。場が白ける。アイディアなんて出す気が起きな い。気まずい状況だ。これはどちらかが間違っているわけではない。緑の帽子と黒の帽子が同時に思考していることになり対立を生んでいるわけだ。

よってアイディアを出すときには、全員が緑の帽子をかぶるようにし、リスクを考えるときには全員が黒の帽子をかぶるようにする。そうすると対立は起きないし、全員のベクトルが一致するので良い結果を生みやすい。

実際、これらの帽子を使って思考してみたり、またミーティングを行う実習をやってみたのだが、これがまた見事に効果が感じられる。こりゃすごい。

日本ではあまり普及していないのだが、コンセンサンスの国だからこそ効果があるんじゃないかねぇ。